昭和プロ野球秘蔵写真集 特別編
なんとなく中日ファンになった理由のひとつに大島康徳の存在がある。背番号40。「代打の切り札」という肩書きがなにしろカッコよかった。1976年(昭和51年)にシーズン代打本塁打7本の日本記録を樹立。阪急・高井保弘とならび「代打ホームラン」の代表的選手だった。
レギュラーに定着したのは9年目の1977年(昭和52年)。初タイトルとなる本塁打王は1983年(昭和58年)。典型的な大器晩成。ついでに晩婚。選手名鑑で30歳をとうに過ぎても「独身」とあるのが可笑しかった。
1988年(昭和63年)日本ハムへまさかのトレード。長年兄貴のように慕っていた星野仙一監督のことをずいぶん恨んだという。しかしその日本ハムで2000年(平成12年)に監督に就任するや、星野と同じ背番号「77」を背負った。この人らしいスポーツマンマインドにジーンとさせられる。
渾身のフルスイングが瞼に浮かぶ。いま、苦しいガン闘病生活にもフルスイングで立ち向かっていく。どうかもう一度ホームランを。逆転ホームランを。祈らずにはいられない。
※写真1枚目は昭和53年、2枚目は昭和56年。ともに広島市民球場にて撮影
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