本日のBGM
店の広告を作ったり、帳面をしたり。こんな時こそシングルレコードを聴く絶好のチャンス。片面3分を忙しなくひっくり返しながら聴く。正面にパソコンを見据え、右手でターンテーブルを操る。シングルレコードとデスクワークは斯様に相性がよい。ゆったりとソファに身体を沈めて聴くLPレコードが大人の嗜みとすれば、シングルは子どもの遊びのようでもある。
今日はちょっと趣向を変えて「8センチCDシングル」を引っ張り出してみた。オール・サザンオールスターズーー。いつだったか、レコードの買い付けに行った際に束ねてあったのを発見したもので、まんまとタダでせしめた。ご覧のとおりジャケットの状態が(樽井秀明氏なら即刻買い替えたいと願うほどに)よくないが、まぁ、聴くだけならこれでじゅうぶんだ。
大晦日「紅白歌合戦」のステージは見逃したが、翌元旦のNHK特番「クローズアップ!サザン 新春スペシャル」を妻と観た。圧巻だった。これでもかと出てくる出てくるヒット曲の数々。番組中、桑田佳祐がインタビューに答えた「新曲を作りたい。(それが)ポップグループの命だから」という言葉を反芻しながら、デビュー曲から発表順に並べ一枚一枚を聴いていく。「色褪せない名曲」という言葉があるが、サザンの場合は時代のほうが寄り添ってくる。そもそも「ポップグループ」などという死語を真顔で言う者など他にいない。まさしく希代のヒットメイカー。
8センチCDシングルが世に現れたとき。我々アナログレコード派は大いに落胆したものだった。こんな長方形のキャンバスにいったいどんなアートワークが描けるものかと。今となっては面白いパッケージに見えてくるから不思議だ。自分たちが8センチCDを出すとしたらーー。実は私のバンドでも構想を立てていた。ピクチャーディスク、カセットテープと並んで実現出来なかったフォーマットのひとつ。これも平成の遺物か。
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